何処の病院に行けばよいのか?
本来「性病科」という科目ははないので、性感染症(STD)に感染した疑いのある場合は、
感染経路や、発症した場所が泌尿生殖器であれば泌尿器科、女性性器なら婦人科、皮膚がかゆければ皮膚科という様に、症状が出たところの専門科に行くようにしましょう。
適切な処置を行ってもらいます。
性感染症(STD)は健康保険が利用できるか?
性感染症(STD)の治療には保険が適用出来ないと誤解している人が大勢います。保険がきかないと言うのは、何十年も昔の話です、保険制度の医療費増大による問題はありますが、 現在のところは、ほとんど保険でカバーし出来るようです。
完璧とはいえませんが、健康保険の範囲内でほぼ必要な検査と治療を受ける事が可能です。
・治療費は健康保険利用で2〜3割の負担で大丈夫です。
・初期に発見し、治療を行うと治療費は安く済みます。
・健康保険を使っても患者の情報が外部に漏れることはない。
心配であれば、事前に医療施設に問い合わせて、大まかな治療費を聞くと良いかもしれませんが、安ければ良いというものではありません、保険証持参で医療施設へ行きましょう。但し、健康保険取り扱いの指定を受けていない医院や、保険の認めている限界以上の検査や投薬が必要な場合などは、自己負担が必要になる場合があります。
主な性感染症名と初期症状及び潜伏期間、治療法
感染症名 | 症状 | 潜伏期間 | 治療法 |
クラミジア 感染症 |
女:おりものが増える または無症状 |
2〜3週間 | 抗生物質 |
男:排尿時軽い痛み | |||
淋病 | 女:おりものが増える | 2日〜1週間 | 抗生物質 |
男:排尿時に強い 痛み、うみ |
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エイズ(HIV) | 初期は無症状。 約2週間後 風邪症状など |
5〜10年 | 抗HIV薬 |
トリコモナス炎 | 女:濃い色のおりもの 強いかゆみ |
1〜2週間 | 抗トリコモナス薬 |
男:ほぼ無症状 | |||
性器ヘルペス | 無症状が多い。 初感染で発症すると 水ぶくれができて 激しく痛む |
2〜10日 | 抗ウイルス薬 |
尖形 コンジローム |
性器に乳白色などの イボができる。 痛みやかゆみはない。 |
約3か月 | 切除など |
カンジダ炎 | 女:チーズ、 ヨーグルト状 おりもの 強いかゆみ |
数日 | 抗真菌薬 |
男:軽いかゆみ | |||
梅毒 | 初期は性器周辺に しこりができ、ももの 付け根がはれるが |
約3週間 | 抗生物質 |
毛じらみ | 強いかゆみ | 1〜2か月 | 駆除薬 |
B型肝炎 | 無症状が多い。 急性肝炎になると 全身にだるさ、黄だん |
6週間〜半年 | 対症療法 |
最近、若年者の性感染症(STD)が確実に増えてきているらしく
産婦人科を受診した十代女性の半数以上が、子宮頚(けい)がんの
原因となる性感染症ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染しており
15〜24歳の女性の35人に2人がクラミジアにqいるという報告があります。
また、健康な男性100人を対象に、性感染症(STD)の調査をしたところ、
16人がクラミジアなどにかかっているという報告もあります。
性感染症(STD)とは、定義には性器に関する感染症と言う意味で
性行為またはその類似行為により感染する疾患をもさします。
性感染症の歴史は大昔からあったのではないかと言う意見もあり
昔は性病と呼ばれ、梅毒・淋菌感染症・尖圭コンジローマなどが
代表的疾患であったが、最近になり性感染症患者に対する
偏見も少なくなりまた、社会的関心も高まりつつある為
性感染症に対する取り組み方は徐々に変化しているようです。
HIV(エイズ)のように治療方法が確立されていない性感染症の
出現と、また世界的に広がる傾向にあることがその背景にあると
考えられます。
しかし、戦後生活環境、文化の変化に伴い性風俗の多様化により
性行為の若年化は顕著でまた、知らないうちに感染している場合
もあり、二次感染、三次感染により目に見えない水面下での
性感染症は、極めて深刻な物となっているように思われます。
性感染症(STD)とは性交渉または類似行為の際
粘膜感染により発症する疾病です。
STDは性行為によって感染する病気ですが、性交渉がなくても
血液を媒体として感染したり、手や口の接触が多い母子間で感染する
場合や、妊娠中に子供が母親の体内で感染したり、出産のときに
産道で母親から子供に感染する病気も含まれます。
STDを100%予防する方法は無いのです。
梅毒や淋病などは、自覚症状があり性器周辺に以上を発見する事が
出来る為感染した場合、早期に治療を受ける事が多いようですが
最近になり症状のあまりない治癒するのに捕縄に時間の掛かる病
クラミジア感染症や性器ヘルペス、尖形コンジローム、B型肝炎
C型肝炎、HIV(エイズ)といったウイルスによる性感染症が増えて
きており、知らないうちに感染してしまい、そのまま二次感染を招き
感染が大きく広がるという非常に厄介な状態になってきています。
また、性感染症(STD)の感染者は近年増大傾向にあり、10代の
若年層にも広がりをみせ、エイズ(HIV)も性感染症の1つで、STDに
感染することで命を失う可能性も十分にあるわけです。
1999年(平成11年)4月から施行された「感染症予防新法」では
「性病」は「性感染症(STD)」と呼び名を変更し、インフルエンザや
エイズなどと肩を並べるほど重要な疾病として扱われるように
なってきています。